スーツのはなし

先日某上司に「なんでウチの会社では全員スーツを着用せねばいけないのか?」という素朴な問いを投げかけてみた。もちろん営業の人や、社外の人と関わる機会がある人は正装であるべき。しかし一日中自席に座ってプログラミング等の作業を行い帰宅するだけの人がスーツを着る必要性はどこにあるのか?という質問。

すると、なんとなく理解できるような、できないような・・回答を得た。「過去に私服を許可したところ生産性が下がったため」とか「規律を守ることの重要さ」、あとは「とんでもない格好をする奴がいる」など。うむ・・なるほど理解はできるが、それにしても最低限の清潔感があって、かつスーツのような堅苦しさがない格好のほうが、体にかかる負担も低いし、効率的に仕事ができるんでないか・・・とは今でも思っている。特に俺らみたいな職種にとっては。

で、まだモヤモヤしていたので友人のN氏とO氏に同じ質問をしてみたところ「家でも趣味でプログラミングをしているお前みたいな奴にとっては服装がなんであろうが仕事に影響が出ることはないだろう。しかし「仕事は仕事、休日は休日」と、生活にしっかり区切りをつけている(趣味プログラムなどしない)人々にとっては、スーツを着るという行為は、仕事モードに切り替わるための重要な要素のひとつなのでは」という意見を得た。また「たまに私服で休日出勤をすると確かにダレる感じがする」などという意見も。なるほど。

そういえば一般的にギークと呼ばれる人々は、後者の人々のことを「スーツ族」と(やや軽蔑的に)呼ぶことがある。「私服でいいじゃん」派と、「スーツがいいじゃん」派の間には、なにか目に見えない確かな溝が存在するのかもしれない。俺はぜんぜんギークには遠く及ばないただの凡人プログラマであるが、どちらかといえば前者の人間であると思うし、今後もそうありたいと思う。

(毎日着る服を選ぶ必要がない、というのはスーツの実際的なメリットのひとつかもしれない。この手の話は、人によっていろいろな意見がでそうだ)