幸運

今日は布袋寅泰のライブだったんです。チケットが届いたのは4ヶ月くらい前かな。届いたチケットの座席を見ると「1階1列目」。でも驚かない。あれでしょ、2階席、1階席、そんでアリーナ席、っていうパターン。1階イコール1階スタンド席のことであり、ステージ最前列、という意味ではないと。
というわけで、それほど特別な気持ちもなく、オライリーの「スケーラブルWebサイト」なんて技術書を読みながらライブ会場である東京厚生年金会館に向かう。ほむほむ、最近ではアーキテクチャの説明をするにはOSI基本参照モデルよりも簡単なTCP/IPモデルを用いるのが主流になっていると、なるほど、たしかにあんまりWebアプリでトランスポート層がどうこう、とか言わないもんね、そやそや、なんぞ思っている間に会場到着。
で、席を確認。あれ、1階席と2階席しかないのか・・。んんん!!まさかと思い、最前列まで歩いていき、座席を確認してみると空いている。。なぬ!まじで最前列だったのか!ためしに隣のオニーサンに「この席番号でここであってますか・・??」なんて聞いてみると確かにその通りだった。異常事態発生!席は一列目のステージ右手のはじ。サイドギターのTAKUYAサイド!おお。隣のニーサンが話しかけてくる。「ライブ初めてですか?」「いやいや10年以上通ってるけどこんな良い席だったことはなかったですわ・・」。俺より年上っぽいこのニーサンはギタリズム4あたりから布袋を聞き始めたクチらしく、俺と大体おなじ。
ひとしきり喋ったあとについに開演。おお、タクヤだ。おお、中村達也・・。そんで布袋寅泰・・!最前列にはロープが張ってあったが、席との間がある。ソロソロとロープ際まで寄ってみる。目の前にステージをさえぎるものは何もない。PAを介さないアンプ直のギターの音が聞こえる・・。まっすぐ前を向くと中村達也が、目を3センチ右にずらすとタクヤの器用な手元が、3センチ左には長身の布袋と、巨大なエフェクター・ボード。コレが最前列か。
そんなわけで今日のライブは布袋ライブ史上、もっとも良かった。特に今回のツアーはスティーブ衛藤によるパーカッションに加え、中村達也のドラム&カホーン&スタンディングドラム、布袋用のマラカス、ドラム缶などなど、物凄く打楽器が多い。で、ステージ中央にメンバーが集まって、皆さん踊ってらっしゃるし、最前列の皆さんも大盛り上がりだし、そうなると俺も体が自然にクネクネしてくるわけで。ものすごーーーくクネクネしてきました。布袋のライブでこんなにクネクネしたのは初めてだわな。
そして目の前には、俺が10年以上ギターを弾くきっかけを与えてくれた布袋寅泰のギターと、その独特のフレージングとスタイルでこれまた高校以来ずーっと聴いてるTAKUYAのギターが、同時に見ることができるという、幸運。特にサイドギターに徹するTAKUYAの演奏はすんばらしかったなー。「楽器をうまく演奏したいのなら、自宅でひとりで100時間練習するよりも、一流のミュージシャンの演奏を生で見て、一緒に演奏するのが一番」と、誰かが言ってたけど、まさにそんな感じ。あんなところで右手ハーモニクスが!とか、ミュート&アルペジオにこのディレイ・エフェクトが!とか、ブラッシングのときのボリュームスイッチの操作の加減とか、スライドを入れるタイミングとか、なんかパクれそうなテクニックがたくさんあってものすごく勉強になった。
と、まじめにギターを観察しつつ、ずーっとクネクネしてたので、熱くて熱くて、ふらふらになったけど、あっという間の2時間でした。いやー、素晴らしかった。ハワイ帰りなのによくがんばりました。