キャットウーマン
とある土曜日の午後。僕は母親、そして飼い猫と台所で昼食をとっていた。ふと玄関の方で誰かの声がする。母親は玄関にでる。どうやら来客のようだ。台所にいるのは僕と飼い猫。僕は昼食を食べ終え、台所に備え付けのテレビを眺めていた。すると飼い猫が台所のテーブルに飛び乗ってくる。
「キャットウーマンの物真似していいですか?」
唐突に誰かが僕に話しかけてきた。しかし台所には僕と飼い猫しかいない。僕はテーブルの上にいる飼い猫に目をやった。
「キャットウーマンの物真似していいですか?」
「ああ、いいとも」
僕はあっけにとられ、飼い猫に気のない返事をした。
飼い猫は低く身をかがめ、甲高い鳴き声をあげた。これが「キャットウーマンの物真似」らしい。
「僕がかっている犬のことは知っているか?」
「知っていますよ」
「仲良くやってくれている?」
「はい、もちろん」
という夢をみた。